阿寺断層(坂下町)

   
 阿寺断層は言わずとしれた日本を代表する活断層である。活動度や延長などではもっと大きな断層はたくさんあるが、阿寺断層によって河岸段丘が切られ、しかも段丘形成後の期間に応じた累積変位を示していることから、「活断層」として認識されることとなった。現在はトレンチ調査などで直接、変位量を確かめることができるが、かつては地層や地形面の変位量で確かめるしか方法はなかったのである。阿寺断層における地震の発生は過去1万年間で6回、平均発生周期は約1700年、最後の地震は1586年1月18日の天正地震と言われている。変位量は水平方向に5m/1000年、垂直方向に最大1m/1000年である(平凡社地学事典・他より)。
 断層は写真の左上から右下にかけて走っている。立体視ができれば判読は容易である。坂下町の市街がのる河岸段丘が、断層によって切られていることを確認しよう。 

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※この頁は「ステレオフォトメーカー」を利用して作成した。
使用写真:「国土画像情報(カラー空中写真) 国土交通省」