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GISとリモートセンシング/GIS & Remote Sensing

衛星リモートセンシング解析のためのソフトについて簡単に説明します。

                                                                     

GISとは / リモートセンシングとは / リモートセンシングに挑戦しよう/ データの準備 / ビューワーによる表示
「リモートセンシング」に挑戦しよう

10年前ならリモートセンシングをおこなうためにはデータ料20万円を払い、解析ソフトは自分でプログラムを組む必要がありました。しかし、今ではパソコンも十分すぎるくらいに高機能となり、おまけにデータまで無料で提供してくれるところが現れました。遠い空から地球を眺めてみませんか。リモートセンシングなんて縁がないとお思いのあなたのために、ここでは無料のソフトとデータを使って、空から地表を眺める方法について述べたいと思います。

■ ソフトの準備

研究者や企業向けのソフトとしては、ERDAS IMAGINEや、ENVIなどの解析ソフトがよく知られていますが、非常に高額ですし、使いこなすにもかなりの勉強が必要です。実は無料や廉価な解析ソフトもあります。さすがに種類は限られ、使うにしても敷居が高いため、誰もが気軽に、というわけにはいきませんが、解析をおこなためには必須です。ただし、眺めるだけならビューワーがあります。

1.解析ソフト
 
無料で使用できる解析ソフトとしては以下のようなものがあります。
GRASSはLinux環境で使うことが前提であり、少なくとも自分でLinuxをインストールして設定ファイルなどの書き換えができる人でないとお勧めできません。Linuxは使いやすくはなったと言っても、WINDOWSの環境にどっぷりと浸かった人には扱いづらい面は否めません。前述したように、Cygwin環境を構築できる人なら、WINDOWS上でも動かすこともできますが、決して簡単ではありません。GRASSは非常に高機能なソフトですが、全面的にWINDOWSに移植されない限り、なかなか普及は望めないでしょう。



図1 GRASS(Linux)によるラスター表示

MultiSpecは基本的な解析機能を有するフリーソフトです。日本語の詳細なマニュアルも出ており、お金はかけたくないけど、ちゃんとした解析までしたいという人向け、あるいは教育用としても最適なソフトです。Windows版とMac版があります。



図2 MultiSpecによる衛星画像の表示

TNTlite
はGISとの統合ソフトTNTmips(80万円〜)の機能限定版で、一度に扱える範囲の制限(※1)と保存形式の制限がある他は、すべての機能が使えるソフトです。これもUNIX系のソフトで、X-WINDOWの名残があり、慣れるまで少し時間がかかるかもしれません。
※1:ラスター(614×512=314,368ピクセル),ベクタ(1500点,1500ライン,500ポリゴン)等



図3 TNTLiteによる教師付き分類の作業

SPRINGは無料のフルセットバージョンで、非常に機能が豊富でやはりGIS統合ソフトです。made in Brazilで英語対応ですが、ところどころにポルトガル語が残っており、使い勝手は決して良くはありません。

ScanMagic Freeは1300$するフルセットバージョンの機能限定版です。メジャーなセンサデータに対応していませんが、汎用フォーマットは読み込めます。ただし、保存と印刷が出来ないので、実質的には「使えない」フリーソフトです。フルセット版を購入予定の人のお試し版というところでしょうか。

ImageMagickは基本的にCLI(Command Line Interface)で動かすソフトであり、MS-DOSで作業を行ったことがある人なら慣れるのも早いでしょう。

なお、画像ソフトでも簡単な解析は可能であり、Adobe Photoshop(LE等の廉価版ではなく、フルスペック版)による画像解析の参考書が出ているくらいですが、これもソフト自体は高いので個人ではなかなか手が出ません。同じような機能を有する無料の画像解析ソフトとしては、GIMP(ギンプ)が有名です。このソフトもUNIX系のソフトですが、現在、windowsに移植された日本語メニュー版が出ているので、これを使えばよいでしょう(図1)。Adobe Photoshopと同様に簡単な解析が出来ます。

GIMP

図4 GIMPでバンド3・2・1を合成し、トゥルーカラーを表示したところ
※付録:GIMPで合成カラー映像を作成するには

@メニューの[ファイル]/[開く]で、目的とする画像を読み込む。この場合は、トゥルーカラーなのでバンドの1,2,3。GeoTiffを読み込むと「未知のタグは無視した」というメッセージが出るが、無視してよい。
A画像の上で右クリックするとメニューが現れるので、[画像]/[モード]/[画像合成]でRGB画像合成ダイアログを表示する。左のRGBをONにし、右側での、Bnad3→R,Band2→G,Band3→Bと設定して[了解]をクリック(下図)
RGB画像合成
 
図5 GIMPでのRGB画像合成ダイアログ

BRGB-composeという新しい画面が描かれるが、全体に暗い。輝度値の分布がダイナミックレンジの一部に偏っているためで、[画像]/[色]/[自動]で平準化を選択し、ヒストグラムの幅を広げてやる必要がある。なお、ファイルサイズが巨大なため、RGB-composeが描けたら、band1,2,3は削除してよい。また、RGB-composeも全画面は不要なので、表示したい場所を切り取って作業した方が快適。
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